尊厳ある終活を見届ける
パートナーでありたい

鳥居弘一 Hirokazu Torii

AFP(日本ファイナンシャルプランナーズ協会認定)

前職
郵便局勤務を経て、乗合型の生命保険代理店へ。
オフタイムの過ごし方
六甲山系で山歩きを楽しみ、帰りに有馬温泉でひと風呂。あとは1日の疲れをお酒で癒します。
写真:鳥居弘一

規制緩和の流れに背中を押され、郵便局から民間へ。

私は民間の保険業界に入る前、約20年郵便局に勤務して、郵便も簡保もひととおり経験しました。
昔は保険会社の数も商品数もさほど多くなかったのが、郵政民営化を機に始まった規制緩和によって、「保険はいろんな選択肢の中から顧客が自分で選ぶもの」という認識へ変わっていく流れが生まれましたね。

たとえば家電を買う時、今ではたいていの方がインターネットを駆使して、あまたの商品のデザイン、機能、価格、レビューを比較し、納得いくものを最もお得な販路で購入していると思います。

保険も同様に、複数の会社の商品を扱える乗合代理店が増え、インターネット契約も可能になりましたが、残念ながら保険は、家電と違って実際に見て触って使用感を確かめられるものではありません。

保険も自己責任で選ぶ時代、ソムリエのように選択の手助けを。


写真:仕事風景1

そこで私が考えたのが、「これからは会社を横断して保険の比較や選択の手助けをできる存在がより重要になる」ということです。

そのためには郵便局の簡保しか知らないのでは限界がありますから、知識を増やそうと当時注目を集め始めていたファイナンシャルプランナーの資格を取得。

さらに、知識だけでなく実際のサービスを提供する場も持たなくてはと考えて郵便局を辞め、前職の乗合型の生命保険代理店に転職したというわけです。でも当時は外資系の商品のご説明をすると「外資はよくわからないから怖い」と言われたりして、数多くの選択肢から選ぶという認識が浸透するまでには、ずいぶん時間がかかりました。
その頃からマネーセミナーは数多くこなしていて、講師歴は約10年になります。

人生の完成期を、安心して過ごしていただくために。

私の場合、郵便局時代から長いお付き合いが続いているご高齢のお客様が多くて、最近は終活のお話をすることも増えてきました。

「貯蓄や保険で老後の備えはあるから大丈夫」とおっしゃる方も、たとえば認知症で要介護になってしまったら、せっかく用意したお金も引きだせないということになりかねませんから、それなりの対策が必要です。
またいかにトラブルなく次世代へお金を引き継ぐかという相続の問題もあります。

「少し先の未来」を見据えて、見えづらいリスクに気づいていただけるようなアドバイスを心がけています。がんで入院して保険金を受け取られた方が、「鳥居さんのアドバイスを聞いておいてよかったわ、ありがとう」と言ってくださったこともあり、その時は「お客様にとって大事だと思うものを、ちゃんと伝えてきてよかった」と実感しましたね。

お客様から本音を引き出す、「聴く力」の大切さ。


写真:仕事風景2

ノーダスという職場の魅力は、経験豊富なメンバーが多数揃っているところ。私が「こんな提案をしようと考えているけど、どう思う?」と聞けば、違う視点からの意見を聞けるので、ひとりで考えるよりも精度が上がりますね。

仕事をする上で意識しているのは、「聴く力」の大切さ。
「これがいいんですよ」ではなく「これはどう思いますか?」というふうに、お客様から反応を引き出しながら、納得のいく答えを一緒に探していく気持ちでいます。

そこは、郵便局時代に窓口で日々多くのお客様と接してきた経験が活きていると思います。昨今はどこでも接客トークのマニュアル化が進んでいるようですが、ひとりひとり感じ方も表現のしかたも違うお客様と向き合う時、本当に大切なのは、言葉にならない部分も丁寧にくみ取る力ではないでしょうか。